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OUR STORY
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伝統を受け継ぐ〈ジョス・ヴァネステ社〉のリネン紡績。

4世代に渡って受け継がれるブランドの伝統、確かな技術。リネン紡績会社〈ジョス・ヴァネステ社〉のリネン糸ができるまで。

4世代に渡って受け継がれる、
ブランドの伝統、確かな技術。

リネンの紡績工場として、コルトレイク市で長年営業を続ける会社が〈ジョス・ヴァネステ社〉。現在4代目社長のアレックス・ヴァネステは、幼少の頃より現会長であるワーナー・ヴァネステに付き添ってフラックス農場をまわり、フラックスの成長過程で出来具合を見極め、自身の手の感触でフラックスの品質を選別する技能を身につけてきました。長年の経験と技術を受け継ぎ、現在も素晴らしい糸作りに励んでいます。

栽培農場を厳選することで、
品質の高いリネンが生まれる。

前回のSTORYの記事でもお伝えしましたが、フラックス栽培はワインと同じで、その年の気候や土壌によって品質と収穫量が左右されます。特に土壌による影響が大きいため、〈ジョス・ヴァネステ社〉の提携農場では、土壌に充分なミネラルを与えるため、現在でも3年から5年の輪作を行っています。

世界から高い評価を受けているコルトレイクリネン®とは、アレックス・ヴァネステによって厳選された農場で栽培する、その年の最も良い出来とされるフラックスで作られる糸を総称したものです。

経験によって培われた手の感触で、
丈夫でなめらかな繊維を選別する。

畑で収穫されたフラックスは充分に乾燥させた後に束ねられ、加工場、紡績工場へと運ばれます。加工場で行われるのが、フラックスのわらをほぐして、糸にするための繊維を取り出す「スカッチング」の工程です。フラックスの束は機械でほぐしてなめらかに整えられ、長くて丈夫な繊維、ロングファイバーになります。

社長のアレックス・ヴァネステによって確認されるのは、繊維の強度、ハリとコシ、そしてなめらかさ。収穫された畑のコンディションと長年の経験で培った手の感触を通して、その年の繊維のグレードを分析しながら選別していきます。そのようにして選別されたファイバーは、適切な糸の品質や太さに合わせて使用されることになります。

「練条」、「粗紡」、「精紡」を経て、
コルトレイクリネンの糸ができあがる。

紡績工場では、まず選別された繊維を紡績にかけるための前工程「練条」が行われます。ファイバーをまとめて引き伸ばし、太くて長い状態のスライバーを作っていきます。これを何度か繰り返すことで、色ムラを安定させ、太さのムラをなくすことができるのです。ファイバーを送り出すローラー部分は、高速機械が金属ローラーであるのに対し、昔ながらのオーク材を使用しているものは、糸に柔らかい表情をもたらしてくれます。

紡績の工程では、まずは糸を粗くねじって「撚り(ヨリ)」をかける「粗紡」を行います。その後、品質や太さに合わせて、糸を引き伸ばして撚りをかける「精紡」を行い、最後に「糸巻」の工程を経て出荷されます。こうして、アレックス・ヴァネステによって厳選されたフラックスはリネンの糸となり、コルトレイクリネン®の名とともに、日本、世界に届けられるのです。

天然繊維の中でも、
最高の強度を持つリネン。

コルトレイクリネン®とは、アレックス・ヴァネステによって厳選された、最良のフラックスで作られる糸の総称。

アレックス・ヴァネステによって選りすぐられたフラックス繊維は、高い強度に加え、弾力性、均一性に優れています。また、豊かな土壌から充分なミネラルを吸収して育っているため、コルトレイクリネンは、膨らみと張りコシ、そして光沢感のある表情があります。

コルトレイクリネンは繊維が細かく、洗ったり使いこむごとに糸の中の繊維が分離していくため、柔らかさが増していきます。麻にありがちなちくちく感はなく、肌にとても優しい心地よさを感じることができます。また、細かい繊維の中に空気を取り込むため保温性があり、夏素材としてはもちろん、冬素材としても活躍する、オールシーズンの素材なのです。

コルトレイクリネンオリジナルの「極細ファインヤーン」はこれまで難しいとされてきたインナー用のカットソー素材として活用されています。また、糸撚りをソフトにかけた「ロービングヤーン(太番手の糸)」は、ファイバーの持つ柔らかさを残し、セーターやアウター用素材として、コルトレイクリネン特有の風合いをもたらしています。

 

※ベルギーフラマン語でLinenは「Linnen」と表記します。